2019-11-30
【消費税の話2】 弁護士 松井竜介
弁護士の松井です。
前回消費税の話をしましたが、最近日常で気になった点がありましたので、
ご紹介します。
それは、イートインコーナーのあるパン屋さんでパンを買った人が、
買う時には持ち帰ると申告して消費税8%支払ったのに、
そのあとイートインコーナーでパンを食べていたら、
お店の人から2%分のお金を徴収されたというものです。
いわゆる「イートイン脱税」などと呼ばれる問題ですね。
最初は持ち帰る気だったけど、やっぱりイートインで食べていこうと考え直すこともあり得ると思いますので、
一概にお客さんが悪いというわけではないでしょう。
ただし、最初からイートインで食べると申告して10%支払ったお客との間で不公平感はありますし、
お店側の対応も仕方のないところです。
このような問題を避けるために、イートインコーナーをなくしたところもあるようです。
たとえばデパートのイートインコーナーを休憩場所として使っていたお年寄りなどの中には
休憩場所がなくなって大変な思いをされている方もいるのかもしれません。
お客さんがきちんと申告するかという人の善意の話やお店側がどのように対応するかという問題になっている時点で、
やはり制度的に問題があるのかなと思ってしまいますね。
陽なた法律事務所 弁護士 松井竜介