2019-05-31
【経歴詐称などの話】 弁護士 松井竜介
こんにちは。弁護士の松井です。
法人からの相談で、従業員を採用したものの、
病欠や無断欠勤が多いから、または前科があることなど採用時にはわからなかったことが発覚したから
その従業員に退職して欲しいというものがあります。
就業規則上、
欠勤については、解雇事由として〇日無断欠勤した場合などと記載されていることがありますが、
かりに無断欠勤が数日があったからといっても、深刻な病気による欠勤ということも考えられますので、
会社側から何も連絡しないというのも問題ですし、
まずは診断書をとってきてもらうことや今後の対応などのためにも、
連絡をしておいた方が良いでしょう。
また、病欠の理由が以前からのうつ病など精神的なものの場合、
会社側からすれば入社時に告知して欲しかったと思うでしょうが、
現実的に健康状態を正確に告知させることは困難でしょう。
そこで、採用前の健康診断を受けさせたり、必ず試用期間を設けて様子を見るということになります。
前科の発覚についても、過去に前科があるということ自体で解雇は難しいので、
履歴書などの賞罰欄に何ら記載がなければ経歴詐称ということで処分することになります。
前提としてこれまでの賞罰歴を申告させておく必要があるということになりますね。
このように採用時や入社時に従業員さんの状況をきちんと確認しておいて下さい。
陽なた法律事務所 松井竜介